マクラーレンのラインナップの中では手に入れやすい価格帯?スポーツシリーズ第1弾モデル「マクラーレン 570S」

新しいスーパーカーメーカーとして話題になるメーカーのひとつがマクラーレン。マクラーレンはイギリス発のスーパーカーメーカーで自動車レースの最高峰F1への参戦経験を持つためポテンシャルの高いモデルを作り上げるノウハウを保有しています。レースで得た技術を投入しロードカーとしてリリースされたモデルがマクラーレンの市販車の特徴です。今回紹介するのはマクラーレンが2016年から製造販売しているマクラーレン570S。このモデルはマクラーレンが製造販売しているロードカーシリーズの中でも「スポーツシリーズ」と呼ばれるモデルラインナップの第1弾。「アルティメットシリーズ」と「スーパーシリーズ」の下位に位置する最もベーシックなシリーズの位置付けと言われておりますが走りや作りはマクラーレンらしさが色濃く凝縮されています。今回はマクラーレン570Sの魅力をたっぷりとお届けいたします。

マクラーレン新シリーズ第1弾570S


出典:ウィキメディア

マクラーレン570Sはマクラーレンのモデルラインナップの中でもスタンダードな位置付けとなるスポーツシリーズ第1弾のモデル。全長4530mm全幅2095mm全高1202mmと非常にワイドで低いスタイル。曲線で描かれる空気を味方につけた流麗なデザインは思わず振り返って二度見をしてしまうほど独自性があり特徴的なスタイリングです。余計なものを削ぎ落としたかのようなマクラーレン570Sのトランクスペースはフロントボンネット部にあり、必要にして十分な深さと容量を確保しています。

フロント部がトランクスペースとなるということはエンジンは後ろに積まれているということです。ミッドシップに搭載されたエンジンは座席後ろに位置しており最高出力570PS/7400rpm最大トルク61.2kgm/5000-6000rpmを発生させる3.8L V8ツインターボを搭載しています。これほどパワーを7速のデュアル・クラッチ・トランスミッションを介して後輪を駆動させるMR方式を採用しているのはマクラーレンであることを感じられるポイントです。

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インパクトあるマクラーレン570Sのエクステリア

スーパーカーという車はまずエクステリアデザインが特徴的なモデルが多く見た目から非日常的な印象を与えてくれます。マクラーレン570Sも例外ではなく、マクラーレンのデザインフィロソフィーである「シュリンク・ラップト(小さく引き締まった)」デザインが採用されており見るからに走りを予感させてくれます。空気の流れを考えた曲線美、前傾姿勢のフォルムは今すぐにでもスタートダッシュをしそうな雰囲気と乗り降りのしやすさを追求しています。

ドアに配置されたエアダクトがミッドシップにエンジンをマウントしていることを伝え、LEDを使ったライトまわりが先進性とデザイン性を両立しています。なだらかなルーフを持ち美しいクーペデザインでありながら全長は4530mmと扱いやすいサイズに抑えられていることと短いオーバーハングによりスーパーカーらしさをアピールしています。上に開くドアを開けるとエクステリアで感じた印象とは少し異なった室内空間が広がっています。

外観とは印象の異なるマクラーレン570Sのインテリア

車内に乗り込みながら上に開いていたドアを持ちドアを閉めインテリアに目を移すといたってクリーンでシンプルな室内空間が広がっています。他のスポーツカーやスーパーカーとは違い余計なものを極力排除したメーター・ダッシュボード、二分割されたセンターコンソールには縦長のタブレットのようなナビゲーションモニター、スイッチ式のシフトが近代のスーパーカーを感じさせてくれます。サイドサポートがしっかりとしながらもタイトすぎないシート、ドライバーの目の前に広がるメーターは液晶パネル式でドライビングに必要な情報を的確に提供してくれます。インテリアのプレーンな作りは出身地イギリスの紳士的な部分を感じます。

スポーツシリーズとしての570Sの立ち位置


出典:ウィキメディア

マクラーレンのベーシックラインを担うスポーツシリーズのスタートを飾ったマクラーレン570Sのドライビングはレーシングテクノロジーを活用した軽量カーボンシャシーとコンパクトで排気量は小さいもののツインターボによって強烈なパワーを生み出すエンジンによって痛快で快適なドライビングを実現しています。走行性能・高級感・先進性・使い勝手を高次元でバランスさせたスーパーカーがマクラーレン570Sでありマクラーレンラインナップの中ではベーシックな立ち位置を担っていますがマクラーレンらしさが詰まっているモデルとなっています。2556万円という一見すると高価な車ですがマクラーレンのモデルラインナップの中では手に入れやすい価格帯。

この値段だけの価値があるかと言われると、価値は十分にありむしろコストパフォーマンスが良いのではないかと思えるモデルがマクラーレン570Sです。

[ライター/齊藤 優太]