日本が誇る世界をスーパーカー「日産GT-R」進化し続ける秘密に迫る

日産のモデルにGT-Rの名が冠されたのは1969年。初代スカイラインのスポーツモデルとして誕生したことがきっかけです。そこから日産のスポーツカーといえばGT-Rという方程式が成り立つようになりました。そんなGT-Rの歴史も2019年で50年という節目を迎えました。長いGT-Rの歴史のなかで転機が訪れたのは2007年。世界に通用するマルチパフォーマンススーパーカーとして誕生したモデルがR35日産GT-Rです。今回はスーパーカーとして新たなスタートを切ったR35日産GT-Rにフォーカスを当てR35日産GT-Rがどれだけ素晴らしいスーパーカーなのかということを改めて見ていきましょう。

日産GT-Rのライバルは世界のスーパーカー


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日産がGT-Rを世界に通用するスーパーカーとしてデビューしたのは2007年。これまでGT-Rはスカイラインというミディアムサイズの乗用車をベースとした高性能モデルとしてラインナップしていました。しかし、それでは世界のスーパーカー達と肩を並べるほどの高性能モデルを作り上げるのは難しいため専用のプラットフォーム、専用エンジンなどGT-R専用に開発されたメカニズムを搭載し2007年にデビューしました。GT-Rの開発はこれまでの車両開発方法とは異なり少数精鋭の方法で開発されました。日本のみならず海外でもテストドライブを行い、世界一過酷なサーキットとして知られるニュルブルクリンク北コースでテストを行うほど世界のスーパーカーたちを意識した開発が行われ世界に通用するGT-Rとして世界中から注目が集まる中誕生しました。発表後、デリバリーが開始されると日産GT-Rのポテンシャルの高さは世界から評価され目標であった世界に通用するスーパーカーの階段を駆け上がっていきました。

GT-Rが持つポテンシャル


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日産GT-Rが持つ高いポテンシャルはどのように発揮されているのかメカニズムの面から分析していきましょう。GT-Rが持つポテンシャルの秘密は大きく分けると「パワートレイン」と「プラットフォーム」の2つです。

参考:日産GT-R買取専門ページ!

まずはパワートレイン。日産GT-R専用に開発されたパワートレインつまりエンジンやトランスミッションなどは後に説明する専用プラットフォームと相まって優れた走行性能を発揮します。フロントに搭載されるエンジンはV6 3.8LツインターボエンジンのVR38DETT。実はこのエンジンの構成は一番最後に決まったと言われています。なぜなら最適な重量バランスを実現するためです。デビュー当初は最高出力480PSでしたが年々進化を遂げGT-R NISMOでは最高出力600PS最大トルク652Nmにまで引き上げられました。トランスミッションは6速のデュアル・クラッチ・トランスミッション。このトランスミッションは後輪側に搭載され前後重量バランスの最適化が図られています。フロントエンジンで発生した強力なパワーはリアに搭載されたトランスミッションを介して四輪に伝わり路面を蹴る四輪駆動システムが搭載され、いかなる路面状況でも安全にスポーツ走行ができるようなパワートレインが搭載されています。結果、車両重量は約1700kgとスーパーカーとしては重い部類ではありますが車両重量をネガティブに捉えるのではなく、ハイパフォーマンスドライビングを安定して安心して楽しむために必要な適切重量であると開発責任者の水野和敏氏は話しています。

次にプラットフォーム。日産GT-Rに採用されたプラットフォームはR35 GT-R専用のプラットフォームとして新たに開発されたPMパッケージが使われています。PMパッケージはプレミアム・ミッドシップ・パッケージ(premium midship package)を意味しており、フロントミッドシップにエンジンを搭載、リアミッドシップにトランスミッションを配置するトランスアクスル方式となっています。このパッケージにより優れた車両前後重量配分を実現させるだけではなく、高い旋回性、加速・減速時のトラクション性能の向上にも貢献。さらにフロントにパワートレインが集中していないことからアンダフロアのフラット化も実現しています。このPMパッケージはGT-R専用のプラットフォームとして使われていますがガソリンエンジンのみならず将来的にさまざまなボディタイプや動力源にも応用できる多様性を秘めているプラットフォームなのです。

そのほかにも、世界の多くの道を走り鍛え上げられたボディ、乗り心地とスポーツドライビングの両立を目指して開発・チューニングされたサスペンションなど単なるスーパーカーではなく、日常使いからサーキット、雪道まで走行することができるマルチな才能を手に入れるために開発されたモデルが日産 R35 GT-Rなのです。

R35 GT-Rを手に入れるなら


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高い能力を秘めている日産のスーパーカーGT-Rを手に入れられるならズバリGT-R premium editionがオススメです。その理由としてはスーパーカーGT-Rが持つ高い運動能力とグランドツアラーとしての快適性をバランスさせたグレードというのがポイント。手に入れるためには12,105,720円の対価が必要ですが、熟成極まった深みのある走り味を体感できるマルチな才能を持つスーパースポーツグランドツアラーと考えればコストパフォーマンスが良いということができるでしょう。

日産GT-Rは進化するスーパーカー

デビュー当初から毎年改良進化を続けるイヤーモデル制を取り入れたR35 GT-Rは2019年時点で12年が経過しています。ひとつのモデルでここまで長いモデルサイクルは稀なケース。それでいながら毎年進化し続けることをやめずに絶えず性能の向上を続けられるのは日産GT-Rにしかできないことと言えるでしょう。日本を代表する世界に通用するスーパーカー日産GT-R。スカイラインGT-R誕生からさまざまな進化を続けて50年を迎えました。それでもまだ進化を止めないスーパーカーが日産GT-Rなのです。

[ライター/齊藤 優太]