スーパーカーメーカーが数多く存在する国イタリア発の先鋭的なスーパーカーがリリースされたのは1999年のこと。パガーニが発表したゾンダはデザイン、性能、価格など全てが衝撃的。そして、ほとんどの個体がオーナーの要望に応じて作られるオーダーメイド式を採用しています。オーナーのために作られるパガーニゾンダがどんなモデルなのか見ていきましょう。
ドライバーのためのスーパーカーゾンダ
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パガーニゾンダがリリースされたのは1999年。C12の名でジュネーブショーにて発表されたことがきっかけです。イタリア車らしい曲線を活かしたグラマラスなボディライン、低く地を這うようなスタイル、ハイパワーなエンジン、煌びやかなインテリアが特徴です。オーナーの要望に合わせたカラーリングやパーツなどを組み合わせることができるドライバーズカーでありオーナーのこだわりを反映させることができる贅沢なスーパーカーがパガーニゾンダなのです。
メカニズム面では軽量化のためにカーボンやチタンなどの軽量かつ高剛性なマテリアルがふんだんに使われ最も軽量なモデルで重量1070kg(グレードによって若干の差異があります)と非常に軽量に仕上がっています。一方ボディ3サイズは全長4395mm全幅2005mm全高1151mmとワイド・アンド・ローのサイズ構成となっています。航空機のキャノピーのようなキャビンスペースは後方に向かって絞り込まれる形状。2シーターのシート後方にはメルセデスベンツ製のV12気筒エンジンが搭載されています。エンジンから放たれるパワーは6速のシーケンシャルシフトもしくは3ペダルMTを通して後輪へ伝わります。特徴的なスタイリングもさることながら内に秘めた蹴り飛ばされるようなパワーもパガーニゾンダのポイントです。
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パガーニゾンダのバリエーション
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基本的にオーダーメイド方式となっているパガーニゾンダですが、基本的なバリエーションが存在します。ここでパガーニゾンダのグレードを整理しておきましょう。パガーニゾンダは固定のカタログモデルは年次改良によってスペックが変わっていきます。よってすでに製造が終了しているモデルも存在しているためゾンダの変遷を辿っていきましょう。
パガーニゾンダのデビューは先にも述べたようにC12と呼ばれるモデルからスタートしました。ほぼコンセプトモデルとしての立ち位置であったC12はわずかな台数しか生産されておらず、カスタマーカーとして進化させたモデルがC12Sです。このC12Sは2000年〜2002年まで生産されました。2002年に登場したチューンアップされたゾンダがS7.3です。そして、7.3Sのオープンバージョンであるロードスターも誕生しました。2005年にゾンダの大幅改良が行われミラー位置の変更やデザインの改良、エンジンのブラッシュアップが行われたFが誕生します。クーペのF、オープンのロードスターF。エンジンをパワーアップさせたクラブスポーツFとさらなる発展を遂げてきました。また、サーキット専用車のゾンダR、ゾンダ Rのテクノロジーを取り入れたチンクエ(CINQUE)、チンクエの性能はそのままにオープンスタイルとしたチンクエロードスター(CINQUE ROADSTER)とバリエーションを展開。イタリア空軍アクロバティック飛行チーム50周年を記念して作られたTRICOLORE、ゾンダRを進化させたゾンダR EVO、ゾンダR EVOをさらに強化させたゾンダRevolutionとラインナップを広げ性能を絶えず向上させてきました。
これらパガーニからのラインナップ拡大のみならずワンオフモデルの作成もしています。中には日本の実業家でありZOZOTOWNの運営をする前澤氏がオーダーしたゾンダZOZOと呼ばれるモデルも存在しています。世界中の実業家やセレブたちがオーダーし着々と知名度を上げているスーパーカーメーカーがパガーニなのです。
パガーニゾンダは買えるのか?!
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ドライバーのためにカスタマイズされたパガーニゾンダは手に入れることができるのでしょうか。答えは「手に入れることができる」です。パガーニゾンダデビュー当初は日本の保安基準の関係で日本に導入されませんでしたが、現在では輸入元があるため日本でも購入することが可能です。もちろん驚くような金額であることは間違いありませんが購入することができます。中でもオススメなグレードはゾンダCINQUE。なぜならサーキット専用モデルであるゾンダRのメカニズムを取り入れたハイパフォーマンスモデルであるからです。やはりスーパーカーならばパフォーマンスを追求したモデルで最高のポテンシャルを秘めたグレードの方が満足度が高く所有する喜びを感じられることでしょう。
パガーニゾンダの豆知識
パガーニゾンダには一般的なスーパーカーとは異なった装備や特徴があります。そのひとつがシート座面前側に付いている栓のようなもの。実はこの栓のような装備は座面の高さを調整するものなのです。これを知っているだけでもパガーニ通の仲間入りをすることができるでしょう。
スーパーカーメーカーが多数存在するイタリアのスーパーカーメーカーのひとつであるパガーニ。スーパーカーらしいスペックを身につけながらもイタリアの芸術性をプラスした美しく速いスーパーカーがパガーニゾンダです。見かけることができるだけでも非常に運が良いそんな高嶺の花のようなスーパーカーがパガーニゾンダなのです。
[ライター/齊藤 優太]